高野豆腐のフレンチトースト、「まずい」という人も多いのですが、それ、実は作り方に問題があるのかもしれません!
作り方のポイントや、なぜそういう作り方をするのかの理由も解説します。
目次
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サステナブル料理研究家、一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。
2011年からは特に、現代のライフスタイルに合わせた乾物の活用法の研究、発信に力を入れ、著書14冊(うち、乾物関連7冊)になりました。
- 食品ロス削減
- 省エネ
- もしもの時の備え
そして意外かもしれませんが、料理を時短にしてくれるのが乾物。
いいことだらけの乾物をふだんの食卓に取り入れる方法を、このブログでもいろいろお伝えしています。
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高タンパク、低糖質の高野豆腐フレンチトーストをオレンジ風味で
材料
高野豆腐 2枚、A{牛乳 120ml、砂糖 小さじ1、塩 ひとつまみ、バニラエッセンス 2滴}、果汁100%のオレンジジュース 大さじ1、B{卵 1個、砂糖 小さじ1}、バター 大さじ1、好みでシナモンパウダー、メープルシロップなど 各適量
作り方
- 高野豆腐は水(分量外)に30秒つけたらすぐに6つに切り分ける。
- 1とAを鍋に入れ、蓋をして3〜5分ほど中弱火にかけ、高野豆腐が全ての水分を吸ったら火を止めてオレンジジュースを加える。
- 1に、溶いたBをからめ、バターを溶かしたフライパンで弱火でじっくり全面火を通す。
- 好みでシナモンパウダー、メープルシロップなどをかける。
ポイントとそう作る理由
高野豆腐を30秒水に浸けるだけで最初に切る理由
高野豆腐にはやく液を吸い込ませるために、最初にサイコロ状に切っています。
食べる時に一枚のままかぶりつく人、多分いないですよね?
なら最初に切っちゃおうと思ったのです。
高野豆腐は、30秒も水に浸ければ包丁が入ります。
逆に、水でしっかり戻してしまうと、本来染み込ませたい味が中まで浸透せず、水っぽい仕上がりになるので注意してください。
液を早く染み込ませるために穴をたくさん開ける方法もありますが、切る方が手軽だし、型崩れしなくて仕上がりがキレイなので、私はこの方法にしています。
「この一手間が面倒!」であれば、すでに切られているものも売られていますので(写真上 1/6にカットしたタイプがおすすめ)、用途に応じて使い分けてみてくださいね。
余談ですが、小さく切られたタイプの高野豆腐は、型崩れしにくいように通常の大きさの高野豆腐にはない加工をしている(詳しくは企業秘密)とメーカーさんに伺いました。
砂糖を2度に分けて入れている理由
高野豆腐の中も、周りについた卵の衣も、どちらにもほんのり甘味をつけるためです。
どちらかにだけ甘味がついていてもう一方にないと、食べた時に味がまとまらない感覚が出てきてしまうはずです。
「まずい」という人は、このプロセスを抜いていませんか?
2で加熱しないと、高野豆腐は硬いままで美味しくないフレンチトーストになってしまいます。
パンや車麩でフレンチトーストを作る場合は、私は卵と牛乳と砂糖とバニラエッセンスの卵液に浸して、一晩冷蔵庫の中において朝に作ることが多いのです。
中までしっかりと味が染みて美味しくなるので。
でも、高野豆腐の場合は、焼く前に下煮しないと、ふんわりとは仕上がらないんですね。
私も初めはパンや車麩で作るときと同様の手順でやってみたのですが、硬くて全然美味しくありませんでした。
そのために、卵を加えない液で下煮しています。
この段階で卵を加えると、かき玉状態になってしまいますからねw!
下煮の時は強火にしたり、長く火を通しすぎたりしないでくださいね。
牛乳が加熱によって固まってしまうと、これまた美味しくできないので。
豆乳や甘酒に替えても
牛乳を豆乳に替えたり、砂糖で甘みをつけるところを甘酒にかえても良いでしょう。
ただ甘酒は砂糖に比べると柔らかい甘さなので、お好みで量を増やしてください。
離乳食に利用するなら蜂蜜はNG
フレンチトーストって、子供が喜ぶイメージがありますよね。
ご存知の方も多いとは思いますが、1歳未満のお子さんは蜂蜜が毒になりますので、絶対使わないでくださいね。
乳児ボツリヌス症と言われる病気を引き起こし、死亡例もあるので注意してください。
ボツリヌス菌は、熱にも強いので、加熱してあっても赤ちゃんに与えることはできません。
詳しくは厚労省のページをご覧くださいね。
厚労省 「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから」
高野豆腐、マメ知識〜今の高野豆腐に戻しはほぼ不要
アンモニアが添加されていた昔の高野豆腐
私が子供の頃の高野豆腐は、水の中でよく洗い、両手の平で挟んで絞ることを繰り返し、出てくる水が澄んでくるまで洗う必要がありました。
当時はアンモニアガスを吸わせる製法によって、水戻し時間を短縮させようとしていたからです。
独特の臭いを抜くため、またアンモニアは体に良くないことから、こうした作業が必要でした。
今はこうした製法の高野豆腐は、一般の店にはまずないと言って良いでしょう。
この高野豆腐だったら、こんなフレンチトーストは作れませんでしたw。
重曹添加でふっくらと戻るように
今一般的に売られている高野豆腐は、膨軟剤として重曹(炭酸水素ナトリウム)あるいは炭酸カリウムがアンモニの代わりに添加されています。
昔の高野豆腐に比べてふっくら柔らかく戻る上に、体に害もありません。
汁気のある料理には、そのまま加えて調理しても問題ないとされています。
(ただし塩分が入っていない熱湯に直接入れると溶けてしまうので、ご注意ください。)
高野豆腐、マメ知識〜高野豆腐と塩分
重曹には塩分(ナトリウムイオン)が含まれるため、近年になって減塩のために炭酸カリウムに換えたメーカーもあります。
原材料を見るとわかりますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
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