お湯に溶くだけで使える「だしの素」。
便利で使っている方も多いと思います。
こんぶ土居(大阪)の4代目店主、土居純一さんのブログを読んで、衝撃を受けました。
食べたから体に悪い、というわけではなくても、驚くデータがあるんです。
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土居さんのブログで紹介されたデータ
土居さんは、いつもデータにきちんとあたり、出典を明記してブログを書かれています。
「WHO等の世界の保健機関は、グルタミン酸ナトリウムの安全性に問題が無いとしていますから、よほどの大量摂取で無いなら恐らく大丈夫」とされていることには、私も賛成です。
でも一番大きな問題は、栄養の差についてです。
文科省ホームページの食品成分データベースからのデータ引用で、
「顆粒だしの説明に、『通常、約150倍希釈したものが和風だしとして利用される』とあるので、顆粒100gの150倍、「かつお・昆布だし」15000gの成分です」
という注意書きの後に、土居さんは、以下のデータを紹介されています。
顆粒和風だし
カリウム 180mg、カルシウム 42mg、マグネシウム 20mg
(※参考 ナトリウム 16000mg)
かつお・昆布だし
カリウム 9500mg、カルシウム 450mg、マグネシウム 600mg
(※参考 ナトリウム 5100mg)
メルマガ読者さんから寄せられた感想
土居さんのブログのこのデータをメルマガ読者さんにご紹介し、それとともに、昆布水と鰹節とでとる簡単ダシについてご紹介したところ、何件もの感想が寄せられました。
「ずっと昆布水に変えようと思っていましたが、うま味調味料が手軽で踏み切れませんでした。」
とおっしゃる方も、これを契機に昆布水に変えると書いてきてくださいました。
「乾物マジック(マスター講座)で学んでから昆布水を欠かさず作っています。(中略)最近は朝コップ1杯の昆布水を飲んでいるのですが、高かった血圧も落ち着いてきました(*)。」
というご報告もいただきました。
(* 個人の方のご感想です)
鰹・昆布だし以外のデータ
土居さんは、昆布&鰹だしについて書いていらしたのですが、私も調べてみました。
それを表にしたのが、以下です。
出典は、文科省の食品成分データベースです。
昆布の水だし(昆布水)を活用しよう
昆布水の作り方
上記成分表のデータは、水に対して3 %の昆布を加えて約60分放置し、布でこして得られただしについてのものとの注があります。
1リットルだとしたら、30gですね。
丁寧にする場合は、ハサミなどで切り込みを入れてから浸すと良いでしょう。
実際、大阪の別の昆布屋さんが「30gは使わないと!」とおっしゃっているのを聞いたことがあります。
私は20g程度を入れて7〜8時間おいてから使っています。
30gを使うと昆布の風味がしっかりして美味しいのですが、和食以外に使いにくくなるというのが、私の実感です。
このあたりはお好みでどうぞ。
昆布水は、冷蔵庫に置いておけば1週間程度は保ちます。
私は、和食だけではなく、洋風、中華風など、さまざまな料理に使っているので、そこまで長くおいておいたことはあまりありませんが。
昆布水ベースの簡単鰹だし
昆布&鰹だしは
- 沸騰前に昆布を取り出す
- 差し水をして少し冷ましたところに、鰹節を入れる
- 沈むまで待ってから濾す
のようにして作ると言われます。
でも家庭では、昆布水を沸かして、そこに細かい鰹節を入れて終わり!でもいいと思うのです。
鰹節も食べてしまえばいいのです。
昆布水&煮干しの水出し
上記表の中の煮干しだしのデータは、
- 水に対し3 %のかたくちいわしの煮干しを加えて約30分放置
- そのまま火にかけ、沸騰後2〜3分加熱
- 布でこして得られただし
に関するものだそうです。
私は、煮干しも冷蔵庫で7〜8時間水出しにしています。
昆布水と煮干し水とを合わせて使うことも多いです。
水出しのデータはないので、栄養的にどう変わるかはわからないですが、上記の表の数字より大幅に少なくなることはないのでは?と考えています。
ちなみに、煮干しは水出しをする場合、頭と内臓をとり除く必要はありません。
その理由など、詳しくは以下をご参照ください。
荒節と枯節の違いとは?
荒節というのは、原材料名に「かつおのふし」又は「かつお・ふし」と記載されています。
原料魚の頭と内臓部分を取り除き、煮て、骨を除き、燻してから乾燥して仕上げたもので、市販品の多くはこちらです。
完成までに1ヶ月程度かかります。
枯節よりも乾燥度が低いため、魚のコク・味わいが強くなります。
枯節とは、荒節にカビづけしたものを言います。
原材料名は「かつおのかれぶし」又は「かつお・かれぶし」と表示されます。
カビづけ、乾燥を2回繰り返すと枯れ節と呼ぶのですが、さらにこれを繰り返し、熟成させたものを本枯れ節と呼びます。
完成までには半年ほどかかります。
かつをぶし池田屋さんのホームページでは、本枯れ節の特徴を以下のようにまとめています。
1 水分が吸収され乾燥し、長期間保存がきくようになる。
2 脂肪分が分解され、すっきりした清澄なだしになる。
3 うまみ成分が増し、まろやかで深みのある味になる。
ミネラル含有量では、枯節より荒節の方が優れているというのは、初めて知りました。
普段、できるだけ本枯れ節を選んでいたのですが、、。
どういう基準で鰹節を選ぶのかは、やはり、その方次第ということになりそうです。
まとめ
さて、いかがでしょうか。
うま味調味料で作るだしと、素材から作るだし。
栄養成分に驚くほど大きな差があることがわかりました。
これだけの違いがあれば、せめて昆布水を作って使おうと思いませんか?
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