「家にある煮干しで、簡単におつまみが作れたらいいなあ〜!」と、思ったことはありませんか?
一方で、「え?煮干しでおつまみ?」という方もいらっしゃるかもしれません。
いえいえ! 煮干しはダシをとるもの、とだけ思っていたらもったいない!
煮干しを使った、手軽で美味しいおつまみを、ビール、日本酒、ワイン、それぞれに合わせてご紹介しますよ〜。
目次
切干し大根7つのレシピ、無料プレゼント中!
サステナブル料理研究家、一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。
2011年からは特に、現代のライフスタイルに合わせた乾物の活用法の研究、発信に力を入れています。
食品ロス削減、省エネ、もしもの時の備えになり、そして意外かもしれませんが、料理を時短にしてくれるのが乾物。
いいことだらけの乾物を、ふだんの食卓に取り入れる方法を、このブログでもいろいろお伝えしています。
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「サカイ優佳子の食卓で世界旅行〜煮干しで簡単おつまみ ビール編」
「サカイ優佳子の食卓で世界旅行〜煮干しで簡単おつまみ 日本酒&ワイン編」
1 ビールに合う煮干しのおつまみ
煮干しとビールの相性、実はなかなか、なのです。
思い立ったらすぐに作れる簡単おつまみと、ヨーグルトに含まれる水分(=ホエイ、乳清)で「戻す」ことで、乾物とは思えない食感になる煮干しのハーブフリッターをご紹介します。
煮干しのハーブフリッターは、2015年にミラノで乾物を紹介するイベントを開催した時、試食の行列ができるほどイタリア人に大人気だったんです!
煮干しに対する先入観がないために、日本人よりもイタリア人の方が「イワシ、ハーブ、小麦粉、オリーブオイルを使った料理」とむしろシンプルに受け止めてくれたようです。
5分で作れる!煮干しとナッツの甘辛あんがらめ
材料
- 煮干し(小さめ)25g
- 好みの無塩ナッツ(大きければ砕く) 15g
- 調味料{醤油、砂糖、みりん、酢} 各大さじ1
- ごま油 少々
- 白いりごま 少々
作り方
- 煮干しとナッツをカラ煎りし(油をひかずに加熱する)、良い香りがしてきたら、重ならないようにバットなどにあげておく。
- 1の鍋に調味料を入れて火にかけ、泡が立ってみりんのアルコール分がしっかり飛ぶまで加熱する。
- 2に1を加えて全体を混ぜる。
- ごま油と白煎りごまを加え混ぜる。
ポイント
煮干しは、そのまま食べるために売られている、小さめのものを選んでください。
ナッツは、ピーナッツやくるみ、カシューナッツ、アーモンドなどお好きなものでどうぞ。
2のプロセスでは、しっかりアルコールを飛ばして煮詰めます。
七味や一味をふって、ピリ辛味にしてもいいですね。
イタリア人に大人気!煮干しのハーブフリッター
材料
- 大きめの煮干し 適量(頭やハラワタを取る必要はありません)
- 煮干しの重量の3〜4倍程度の無糖プレーンヨーグルト
- 小麦粉(あるいは米粉) 適量
- 好みのハーブ
- 揚げ油
作り方
- 煮干しとヨーグルトをよく混ぜてから、冷蔵庫で8時間ほど戻す。
- 1の煮干しに、小麦粉と好みのハーブを混ぜたものをまぶして、中温の油で揚げる。
ポイント
ヨーグルトには、素材の臭みを抜き、柔らかくする作用があります。
大きい煮干しでも身がしっとり柔らかくなって、頭も骨も丸ごと食べることができるようになります。
戻した煮干しは、冷蔵庫で1週間程度は保ちます。
黙って出したら、ワカサギと間違えた人が何人もいました。
レモンなどを絞って食べたり、タルタルソースを添えたりすると美味しいです。
以前、仕事でお子さんたちにこの料理を食べてもらう企画があった際には、三歳の女の子が両手にこのフリッターをつかんで、いっぱい食べてくれましたよ〜!
ウチの息子も高校生の時に、鶏の唐揚げと、このハーブフリッターの両方を同じくらいの勢いで食べていました。
ただし、揚げ物なのでカロリーは高いです。
いくら美味しくても食べ過ぎ、飲み過ぎには注意してくださいね。
一本持っていると、一振りするだけでいろいろな料理が洋風のイメージになるので、持っていて損はないですよ。
単品ハーブだったら、オレガノやバジル、パセリなどを振ってみてくださいね。
青のりやカレー粉などでも美味しく作れますよ。
低脂肪や無脂肪のヨーグルトを使ってもOKです。
ただ、ギリシャ風ヨーグルトなど水分が少なめのものだと、戻るのに時間がかかります。
味がついていない無糖のものを使ってくださいね!
「煮干しのハーブフリッター」の詳細レシピは、以下のサイトでご紹介しています。
2 日本酒に合う煮干しのおつまみ
日本酒となれば、煮干しをそのままかじってつまみにするなんていう渋い人もいるかもしれません。
でも、ここではもうちょっとだけ手をかけたものを作ります。
まずは、ご飯のおかずにも日本酒のアテにもなる、ウチの定番お惣菜のご紹介です。
豚バラと煮干しと大根の煮もの
材料
- 豚バラ肉(あるいは細切れ肉)食べやすい大きさに切って 100g
- 生姜の千切り 少々
- 大根 5cm分の銀杏切り
- インゲン(あるいはシシトウ)3〜4cm長さに切る 6〜7本
- 煮干し(大きいもの) 10尾
- 昆布 1.5cm角に切って 4〜5枚
- 調味料{みりん、醤油} 各大さじ1.5程度
- 油 少々
作り方
- 鍋に油をひき、豚肉と生姜の千切りを入れて炒める。
- 肉の色が変わってきたら、大根、インゲンを入れてさっと炒め合わせ、ひたひたの水(全体が被るか被らないかくらいの水)を加える。
- 煮干し、昆布、調味料を加えて蓋をして、沸騰したら弱火にして15分ほど、大根がすっかり柔らかくなるまで煮てから、最後に少し煮詰めると美味しい。
ポイント
一度火を止めてしばらく味をなじませてから食べると、さらに美味しいですよ。
煮干しがある程度入らないと、この美味しさは出ないんです。
煮干しがすっかり柔らかくなるので、頭から食べることができるのもいいところです。
この料理では、頭やはらわたを取り除いていなくても煮干しの臭みは気にならず、むしろ強い旨味として感じられるんですよね。
ご飯にもよく合いますが、夜に食べるならやはり熱燗とでしょうか。
煮干しとミツバのかき揚げ(準備中)
3 ワインに合う煮干しのおつまみ
「さすがに煮干しとワインはないでしょ!」と思う方も、いらっしゃるかもしれません。
でも、待ってくださいね。
煮干しの元の姿は、カタクチイワシ。
ピザやパスタに使われるアンチョビも、原料は同じカタクチイワシなんですよね。
そう考えたら、煮干しだって、なんだかワインに合うような気がしてきませんか?
トマトジュースで戻して焼くだけ 煮干しのハーブ&チーズ焼き
材料
- 煮干し(大きいもの) 20尾程度
- トマトジュース 適量(煮干しが浸る程度)
- オリーブオイル 少々
- 細切りチーズや粉チーズ 適量
- 好みのハーブ 少々
作り方
- 煮干しとトマトジュースを合わせて、冷蔵庫で8時間ほど戻す。
- フライパンにオリーブオイルをひき、1をジュースごと入れて焼く。
- 煮干しの両面が焼けたら、チーズとハーブをふる。
ポイント
これだけで、煮干しがイタリア〜ンに変身!します。
あのカサカサした煮干しが、トマトジュースでゆっくり戻すことでしっとりするんです。
まさか乾物で作ったとは思えない柔らかい食感に変わるのは、不思議なほどですよ。
以前、某地方テレビ局の若い女性レポーターさんに、これに似た料理を試食していただいたことがあります。
収録が終わってから「これ、食べちゃってもいいですか?止まりません」と、なんと20尾全部完食してくれました!
お弁当に入れたところ、「美味しいから家でゆっくり食べたい」とご主人様からコメントがあったとの嬉しいご報告も受けました。
香料や色素を添加しているものもあって、冷たいまま飲む分には気にならないのですが、加熱することで香りが気になったり、物によっては色がどす黒い紫に変わってしまったりすることもあるんです。
2021年3月2日にNHKラジオ第1放送「らじるラボ」でご紹介したレシピが、「読むらじる」に掲載されていますのでご参照くださいね。
ダシがら煮干しのバーニャカウダ(アンチョビソース)
ダシをとった後の煮干し、まさか捨ててはいませんよね?
実は、このバーニャカウダを作りたいために、煮干しダシをとるようになったという人が、何人もいるのです。
家庭からの食品ロス削減のためにも、ぜひぜひ作ってみていただきたい、超おすすめ料理です。
材料
- ダシをとった後の煮干し 20g程度(乾燥時の重量で)
- ニンニク 2かけ(すりおろすか、ガーリックプレスで潰す)
- オリーブオイル 適量
- 好みで、生クリームか牛乳 少々
- 塩 適量
作り方
- ダシがらの煮干しの水気を切って、フードプロセッサーにかける。
- 1の煮干しと、ニンニク、煮干しが浸るくらいのオリーブオイルを加えて弱火にかける。
- ニンニクのいい香りがしてくるまで、かき混ぜながら3〜5分程度加熱する。
- まろやかな味が好みの場合は、生クリームか牛乳を加え、温まったら塩で調味する。
ポイント
ダシをとった後の煮干しは、塩分も相当に抜けています。
バーニャカウダは、アンチョビ=塩漬けにしたカタクチイワシで作る料理なので、塩を加えないと間の抜けた味になってしまいます。
野菜をつけて食べる他、ベイクドポテトのソースとして、あるいはバゲットに塗って焼いてアンチョビガーリックトーストとして楽しむなどいかがでしょうか?
パスタのソースにもなります。
ワインが進むこと請け合います。
美味しいダシをとった後に、バーニャカウダも楽しんでくださいね!
まとめ
さて、煮干しを使ったおつまみをご紹介してきましたが、どれか作ってみようと思ってくれた料理はあるでしょうか?
煮干しは、乾物。
いつでもキッチンに置いておける、魚です。
ダシをとるだけではなく、素材として捉えなおせば、いろいろな料理に使えます。
ヨーグルトやトマトジュースで戻すなど、「乾物は、水で戻すだけじゃない」ということも覚えておいていただきたいポイントです。
まずはぜひ、何か一品、作ってみてくださいね!
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