乾物は、和食だけじゃない、「水」で戻すのではない、実は時短料理の素材!という、「乾物マジック」をマスターしていただこうという乾物マジックマスター講座。
2021年から、オンライン化して開催しています。
「乾物マジックレシピ」(山と渓谷社)に掲載されているすべてのレシピを、著者自ら作りながら解説するというこの講座。
オンライン第二期の2回目では、4品をご紹介しました。
サステナブル料理研究家、一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。
2011年からは特に、現代のライフスタイルに合わせた乾物の活用法の研究、発信に力を入れ、著書14冊(うち、乾物関連7冊)になりました。
- 食品ロス削減
- 省エネ
- もしもの時の備え
そして意外かもしれませんが、料理を時短にしてくれるのが乾物。
いいことだらけの乾物をふだんの食卓に取り入れる方法を、このブログでもいろいろお伝えしています。
乾物に関する役立つ情報満載の無料メルマガを書いています。
ぜひ、乾物仲間になってくださいね!
「乾物ってこんなに簡単!日々の料理を手軽に美味しく」
なぜ乾物?について、インタビューを受けました。
20分ほどの動画です。ご覧いただけたら嬉しいです。
Re・rise News
目次
1 乾物を素材として捉えると、料理の幅が広がります
乾物といえば醤油味の煮物、というイメージを持っている人が、まだまだ多いかもしれません。
でも、乾物は「素材」と考えると、もっとダイナミックに活用できるんです。
例えば、煮干しの原料は、カタクチイワシ。
アンチョビの原料と同じと考えたら、どうでしょう?
途端にワインに合いそうな気がしてきませんか?
今回の講座でどんな料理を作ったかを、ご紹介しますね。
2 白ワインに合う乾物料理
だしがら煮干しのバーニャカウダ
ダシをとった後の、柔らかくなった煮干しを使って作ります。
大きめの煮干しだと、ダシをとったあと小さな罪悪感とともに捨ててしまうこともあるのではないでしょうか。
このレシピを知れば、煮干しの全てを無駄なくいただくことができる上に、アンチョビを使って作るものと遜色ない美味しさです。
干し椎茸のポタージュ
今回ご参加くださっている方から、
「干し椎茸は他の具材と一緒に、炊き込みご飯などの味をよくするために入れるという感覚で、干し椎茸自体を味わおうという感覚がない人が多いと思うのです。私も前はそうでした。」
というお話を伺い、そういうものなのか、と干し椎茸大好きな私は、ちょっと残念に思うのです。
干し椎茸はフランスでは高級食材
干し椎茸は、私が住んでいた1999年当時のフランスの田舎町のマルシェで、セップ(ポルチーニ)の隣で、セップと同じくらいの値段で売られていました。
日本人は、ポルチーニ(セップ)をありがたがる傾向がありますが、干し椎茸はそれに負けることはない、日本が誇ってもいい美味だと思います。
日本の干し椎茸は、ほとんどが原木の椎茸を乾かして作っているので、ほとんどが菌床栽培の中国の干し椎茸とはやはり味の違いが大きいと感じます。
そんな干し椎茸の戻し汁も無駄なく利用して、その美味しさを丸ごと味わうポタージュです。
白身魚のわかめ蒸し
タイトルをもう少し派手にすればよかったと思うのが、この料理です。
以前はオーブンを使って作っていたのですが、蓋のできる鍋の中で蒸し焼きにしたら、7〜8分でフランスっぽい料理が作れるようになりました。
わかめは、さっと洗って魚をのせ、ソースをかけて火にかけたら、後は待つだけの簡単料理です。
と、大好評のメニューです。
ここ10年でヨーロッパでも注目されてきたわかめ
わかめは、ここ十年で、ヨーロッパでもずいぶん知られ、使われるようになりました。
1999年、パリで入ったミシュランの星付きの店で、わかめが魚料理の皿に飾りのように敷き詰められており、食べようとフォークを向けたところ、「それは食べないでくださいね」と言われたのを思い出します。
その後創刊されたElle a Tableでは、スズキをわかめで包んで蒸し焼きにしたレシピが紹介されていました。
2015年にミラノで開催された万博では、オランダ館がわかめバーガーを作って話題になっていました。
わかめといえば、お味噌汁と酢の物くらいという使い方以外にも、そのうち、海外からの逆輸入があるかもしれませんね。
紅茶で戻した油麩のサヴァラン風
サバランはブリオッシュという甘みのあるパンにアルコール入りのシロップを染み込ませて、生クリームを飾るなどしたお菓子です。
そのブリオッシュ代わりに油麩を使ってみたところ、パン教室の先生K.M.さんから「ブリオッシュを焼く必要ないですね」と感想をいただきました。
油麩が、洋酒入りの甘い紅茶を吸って戻り、しっとり美味しく仕上がります。
油麩とは?
油麩は、植物性タンパク質(グルテン)の塊を油で揚げた「揚げ麩」です。
揚げてあることで、周りはカリッとして中はふわっとした食感で、コクもあります。
油麩だからこその、サバラン風に変身!なのです。
まとめ
乾物は、和食だけじゃない!水で戻すだけではない!そして時短。
なんとなくイメージしていただけたでしょうか。
乾物マジックマスター講座は、10回の連続講座で、規定の課題を提出していただくと、修了証を発行、ご自身で教えていただくこともできます。
料理講師歴がない方も、教え始めてくれて、嬉しい限りです。
乾物仲間を増やしていきたいと思います。
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乾物は、食品ロス削減、省エネ、もしもの時の備えになる上、料理を時短にしてくれます。
昔ながらの乾物料理も大好きですが、これからの時代に必要な知恵としての乾物を広めたいと思い、乾物の情報をお送りするメルマガを書いています。
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