タイ、ラオス、マレーシアの料理を作る

ラープ・ムー

コロナで、海外旅行はもちろん、外食も控えがち。

そんな時だからこそ、家で手軽に海外風の料理を作って楽しんでほしいという想いで始めた、月に1度の世界の料理オンラインレッスン。

今回は、タイ、ラオス、マレーシアの味をお伝えしました。

サステナブル料理研究家、一般社団法人DRYandPEACE代表理事のサカイ優佳子です。

2011年からは特に、現代のライフスタイルに合わせた乾物の活用法の研究、発信に力を入れています。

日々の食卓を手軽に美味しく楽しみながら、キッチンから世界をみる眼を持ち続けたいと思います。

日々の食に役立つ情報をお届けする無料メルマガを書いています。
ぜひ、キッチンから世界をみる仲間になってくださいね!
サカイ優佳子の 楽しく 美味しく 未来を創る

 

1 タイ東北部&ラオスの、肉入りハーブサラダ「ラープ」

タイのひき肉サラダ、ラープ

ひき肉サラダ、ラープ

タイの東北部イサーン地域とラオスには、共通する食文化があります。

この地域の料理で、その美味しさからタイ全土に広まったのが、ラープという肉入りサラダです。

比較的貧しい地域であるイサーンからお手伝いさんとして、女性たちがタイ国内各地に出稼ぎに行ったことで、このラープも広まることになったといます。

日本で多く見かけるのは、ラープ・ムー(豚肉のラープ)とラープ・ガイ(鶏肉のラープ)ですが、2018年にタイの東北部の中心都市ブリラムを訪れたときは、レストランで鴨のラープなども見かけました。

炒り米がたっぷり入るのが、特徴です。

2 マレーシアのクチンのから〜い刺身料理「UMAI」

マレーシア クチンの郷土料理UMAI

マレーシア クチンの郷土料理UMAI

マレーシアのクチンという街を訪れたのは、確か2000年代の中頃でした。

この土地の郷土料理だと紹介されて食べたのが、UMAIというお刺身料理。

名前から、日本人が持ち込んだものかと思って質問したのですが、そうではないとのこと。

クチンがあるサラワク州(ボルネオ島の北西部)に住むムラナウ族の伝統料理なのだそうです。

家族全員ですっかり気に入ったので、帰国後に再現できるように頑張りました。

この料理は、2021年6月にNHKでご紹介させていただきました。

NHK「かんたんごはん

3 トム・カー・ガイ〜ハーブが香るコココナッツミルクのスープ

トムカーガイ

トムカーガイ

トム=スープ、カー=ガランガル(タイで使われる硬い生姜)、ガイ=鶏肉という名前をもつスープです。

この料理は、1998年か99年、雨季で空いているタイのサムイ島に遊びに行った時に泊まったホテルの厨房で働くおばちゃまたちに作り方を習ったのでした。

それ以来、折に触れて家で作ってきました。

グリーンカレーも好きなのですが、私は実はトム・カー・ガイの方が好きなのです。

タイでは胸肉を使うことが多く、肉は硬い仕上がり(を好むよう)ですが、もも肉を使って柔らかく煮込んで作るのが我が家流です。

ガランガル(カー)

ガランガルは、少し前までユウキ食品さんが乾燥ものを手頃な価格で販売しており、近くの店で手に入れることができていました。

なんと、残念ながら最近製造中止になってしまったので、今回は生のガランガルを取り寄せました。

ガランガル(カー)

タイ料理に使われる生姜ガランガル(カー)

暑い中、皆さんに無事お届けするためにも、また、せっかく高い送料をかけて取り寄せたので無駄にはすまじと、干すことにしました。

梅雨空の下ですが、扇風機という強い味方を使えば、しっかり乾燥させることができるのです。

ガランガル(カー)を干す

ガランガル(カー)を干す

ガランガル(カー)を干す

ガランガル(カー)が乾燥してきました(扇風機の風を当てて1日)

乾燥させてから小袋に入れて、冷凍保存しておけば、いつでも使うことができます。
(常温保存も可能ですが、梅雨の間は空中の湿気を吸い込んでしまうので冷凍庫に入れています)

トムカーガイに使うハーブ

トムカーガイに使うハーブ カー、バイマックルー、レモングラス

トムカーガイには、上記のガランガル、バイ・マックルー(こぶみかんの葉)、レモングラスを使い風味をつけました。

こうした、ちょっと手に入りにくいハーブやスパイスは、参加者の皆さんに事前にお送りして、すぐに作っていただけるようにしています。

4 3品の共通点

タイ料理でよく使うハーブ類

タイ料理でよく使うハーブ類

油を使わない

この3品に共通するのは、どの料理にも油を使わないことです。

ラープは肉を油で炒めるのではなく、少量の水を加えて煮るように火を通します。

トムカーガイは、油で肉や野菜を炒めることなく、直接煮ます。

UMAIにも、油は使いません。

そして、どれも野菜がたっぷりです。

共通の調味法

タイ、ラオス、マレーシアなどに共通の調味法として、

  • ナムプラー(魚醤)
  • マナオ(ライム汁)

を使うというのがあります。

これに、ニンニクが加わったり、ホムデン(小さな紫玉ねぎ)やパクチー(香菜)、ミント、タックライ(レモングラス)、カー(ガランガル)などが加わってバリエーションも生まれます。

タイやラオスっぽい味を出したいなと思ったら、ナムプラーとマナオをベースに、あと何を加えるかと味を考えていくと、それっぽくなりますよ。

5 受講してくださった方からのご感想

世界の料理オンラインレッスン

今回受講してくださった方から、こんなご感想が届きました。

A.S.さん
A.S.さん
早速ラープとトムカーガイを作ったところ、家族から大好評で、また食べたいとリクエストがありました。
レシピ自体はとても簡単なのに、あんなに美味しいものが作れて、レパートリーも増えて、料理がとても楽しいです。
N.T.さん
N.T.さん
教えていただいたトム・カー・ガイ。19歳男子、「やば!何これ!うますぎ!」ですと。でしょう〜と満足満足。

教室内では、料理のことについてなんでもご質問にお答えしており、今回も、自家製アンチョビの作り方や、夏の糠漬けについてなど、いろいろ話題が広がりました。

月に一度の世界の料理オンラインレッスン、過去の旅のことを思い出したり、その料理を初めて食べた時を思い出したり、と、私自身も楽しい教室なのです。

 

この講座は、ビデオ受講できます。詳細はこちらをご覧ください。

ビデオ受講のご案内

 

食に関する役立つ情報をお送りしています。

「サカイ優佳子の 楽しく美味しく、未来を創る」

メルマガ購読はこちらから

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
東大法学部卒。外資系金融機関等を経て、娘の重度のアトピーをきっかけに食の世界に。

食には未来を変える力があるという信念のもと、今のライフスタイルにあった乾物や米粉の活用法を中心にレシピを開発している。
料理教室の開催、企業向けメニュー開発、研修など多数。

料理を自由に発想でき、毎日の料理が楽しくなる独自の「ピボットメソッド」を考案。個人やメニュー開発が必要な方向けのトレーニングも行っている。

著書14冊。メディア出演多数。

食に関するお役立ち情報はメールマガジンで発信中→ここから登録