2021年7月14日に放送されたNHK「ガッテン」で、キクラゲの「ブーム間近!」と言われていました。
炒め物の中にちょっと入っている、あるいはとんこつラーメンのトッピング程度で、今まであまり注目を受けてこなかったキクラゲですが、我が家では大袋で常備して、あれこれ使っています。
キクラゲの種類、戻し方から、おかず、おつまみ、そして試食した人から驚きの声が上がるスイーツレシピまでをご紹介します。
目次
1 キクラゲとは?
キクラゲは木に生えるキノコ

乾物のキクラゲ
クラゲとつくことで、海のものと思っている人も少なからずいるようですが、キクラゲは、木耳と書くことからもわかるように、木に耳のように生えるキノコです。
コリコリ、プルプルした他にはない食感の秘密は、「水分をたっぷり含む柔らかい内側」と「頑丈な外側」の2層構造にあると、2021年7月14日放送の NHK「ガッテン」で知りました。
NHK ガッテン 「オンリーワン食感&スルンと快便!?ブーム間近“謎のきのこ”祭り」
国産キクラゲの栽培が10年で12倍に
長い間、日本ではキクラゲは乾燥したものが中国から輸入されてきましたが、最近では国産の生キクラゲが近くのスーパーでも手に入るようになりました。

スーパーでもよく見かけるようになった生キクラゲ
上記番組でも「国内のきくらげ栽培がここ10年でおよそ12倍に増加」と言っていましたが、日本経済新聞の2020年11月27日の記事「印刷業の藤本コーポ、キクラゲ栽培に参入 国産PR」によれば、キクラゲは計画的に生産できることもあり、機械部品メーカーなど農業以外の業種から経営多角化で参入するケースが増加しているのだそうです。
下の写真は、千葉県の大多喜町でキクラゲ狩りを楽しんだ時のものです。
この栽培農家さんも、2018年にキクラゲ栽培を始めたと聞きました。

2019年夏、キクラゲ栽培の現場を訪れたときの写真

友人たちとキクラゲを収穫(千葉県夷隅郡大多喜町にて)
2 江戸時代の料理書に、キクラゲレシピが200以上?
上記「ガッテン」では、江戸時代の料理書に200以上の黒キクラゲのレシピがあると紹介されていました。
「歯応えはあるけれど、香りも味もほぼない」という特徴がむしろ重宝され、いろいろな料理のアクセントとして使われていたというのです。
上の写真は、江戸料理の「あえまぜ」を銀座にある江戸食のセレクットショップ、江戸三河屋さんが再現した写真です。
大根、三つ葉、キクラゲ、薄焼き卵、生姜などを、千切りにして三杯酢で和えた料理で、大塚にある「なべや」主人で江戸料理研究家の福田浩氏と女子栄養大学名誉教授の島崎とみ子氏の共著「江戸料理百選」にレシピが紹介されています。
出典 : 銀座三河屋 今月の江戸レシピ 「あえまぜ」
3 キクラゲの種類
キクラゲと呼ばれるキノコには、黒と白があります。
黒い乾燥キクラゲ〜黒キクラゲと裏白(ウラジロ)キクラゲ
黒いキクラゲは一種類ではない
ところで、日本でキクラゲといえば、ほとんどの方が黒いキクラゲを思い浮かべると思います。
でもこの黒いキクラゲの中にも、実は品種があるのです。
黒い乾燥キクラゲは、いわゆる黒キクラゲ(あるいは単にキクラゲ)と、裏白キクラゲとの2種類に分けられます。
ただ、日本ではどちらも「キクラゲ」という名前で、特に区別されずに売られていることが多いようです。
主な産地 | 生産時期 | 日本国内の消費傾向 | |
黒キクラゲ | 中国浙江省 | 11月〜2月 | 関東 |
裏白キクラゲ | 中国福建省 | 12月〜3月 | 関西 |
(この表は大阪の乾物店、株式会社安本のホームページを参考に作成しています)
黒キクラゲ(キクラゲ)
中国から乾物として輸入され、長年使われてきました。
最も一般的なものなので、単に「キクラゲ」と呼ばれることもあります。
全体が黒い色をしていて、裏白キクラゲに比べると薄くて小さいです。
黒キクラゲの中にも数種類あり、コリコリしたものから、薄く柔らかでトロトロに近い食感のものもあります。
(参考 : 栄養については「すべてがわかる『乾物』事典 」を参照しています)
中国のマッチ箱のようなキクラゲ〜黒龍江産黒キクラゲ

マッチ箱の大きさに圧縮されたキクラゲ
日本にはほとんど入っていませんが、中国の友人によると、黒龍江(コクリュウコウ)産の黒キクラゲが最高とされているのだそうです。
マッチ箱と同じくらいの大きさの箱に圧縮された形で入っていることも多いので、北京に9年住んでいた娘も、私が「探してみて」と言うまでこんなキクラゲがあるとは気づかなかったと言います。
まあ、この姿をみてキクラゲと思う日本人はまずいないですよね(笑)。

圧縮されたキクラゲがマッチ箱程度の大きさの箱に入っています
黒龍江産のこのキクラゲを初めて食べたのは、2015年です。
身は薄く、長い時間水に浸けていても皺(シワ)が完全には伸びてくれません。
でも、「この食感は何?」というほどのシャキシャキ感は、それまで体験したことがないものでした。
下の写真の左が黒龍江省のもので、右は一般に市販されているキクラゲを戻したものです。
元の大きさは同じくらいだったのですが、戻した時の大きさがこんなに違います。
もし中国を旅していて見つけたらぜひ、試してみてくださいね。
コンパクトなのでお土産にもぴったりですよ!

黒龍江産のキクラゲは、戻しても開ききらない
裏白キクラゲ(アラゲキクラゲ)

裏が白いから裏白キクラゲと呼ばれます
裏白キクラゲは、アラゲキクラゲを干したものです。
アラゲキクラゲとは、キクラゲ科キクラゲ属に属するキノコの一種で、「荒毛木耳」という名前が示すように、裏面に密集するように毛が生えているのが特徴です。
黒キクラゲよりも大きく、しっかりした歯応えで、大きいものだとゴリゴリした感じのもすらあります。
白キクラゲ〜中国産銀耳と国産新品種
中国産銀耳

白キクラゲ 銀耳
中国で「銀耳」と呼ばれる白キクラゲは、中国では肺を潤す食材とされ、美肌効果があると考えられています。
シロキクラゲ目シロキクラゲ科シロキクラゲ属のキノコです。
さっと湯通しする程度でスイーツに使われることが多い白キクラゲですが、中国政府公認の高級茶芸師、池内巴里さんの茶芸の会で出された前菜は、白キクラゲをジャスミン茶でトロトロになるまで数時間煮たものでした。
中国では、このようにクタクタになるまで煮る例も多いと伺いました。

白キクラゲとジャスミン茶と緑豆の羹
国産白キクラゲ

国産白キクラゲは、黒アラゲキクラゲの変種
中国産の銀耳とは違う、ヒダがほとんどない白キクラゲを、2019年ごろから見かけるようになりました。
こちらは、黒いアラゲキクラゲの突然変異種なのだそうです。
希少なので、2021年の今の段階では普通のスーパーでは手に入りませんが、生と乾燥とがネットを通じて入手できます。
白キクラゲについては、別記事で改めて詳しく書きたいと思います。

アラゲキクラゲの黒と白
4 キクラゲの栄養
では、キクラゲの栄養についてみてみましょう(数値は100g中、出典 : 日本食品標準成分表2020年版 八訂)
カロリー | カリウム | 鉄 | ビタミンD | 水溶性 食物繊維 |
不溶性 食物繊維 |
|
kcal | mg | mg | μg | g | g | |
黒キクラゲ(ゆで) | 14 | 37 | 0.7 | 8.8 | 0 | 5.2 |
アラゲキクラゲ(ゆで) | 38 | 75 | 1.7 | 25.0 | 1.3 | 15.0 |
アラゲキクラゲ(生) | 14 | 14 | 59 | 0.1 | 0.8 | 4.8 |
白キクラゲ(ゆで) | 15 | 79 | 0.2 | 1.2 | 1.2 | 5.2 |
便秘気味の人は要注意

キクラゲは、低カロリーなのでダイエットにいいとされますが、一つ注意が必要です。
上の表でもわかるように、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが悪いのです。
食物繊維は便秘にいいと考えられていますが、それはこの二つをバランスよく取った場合に言えることで、不溶性食物繊維ばかりを取りすぎると、便秘気味の人は症状がむしろ悪化する可能性もあります。
また、キクラゲの食べ過ぎは腹痛を起こすこともあるので、食べ過ぎには注意しましょう。
キクラゲの食べ過ぎによる食餌性レイウス(ショクジセイレイウス=食べ物が原因の腸閉塞)の例も論文になっています。
参考 : 日本外科系連合学会誌 44巻(2019年)1号「木耳(きくらげ)による食餌性イレウスの1例」
鉄分は多い?

植物性の鉄分はビタミンCと一緒にとると吸収率アップ
「キクラゲは鉄分が多い」とする記事をよく見かけますが、鉄分が多いのは生キクラゲであることがわかります。
(アラゲキクラゲ以外は生が出回っていないため、他の種類の生キクラゲのデータはありません。)
植物性の鉄分は非ヘム鉄と言われ、動物性のヘム鉄に比べてカラダへの吸収率が低いとされます。
(ヘム鉄は10~20%に対して、非ヘム鉄は2~5%)
ビタミンCと共に摂取すると吸収率が高まるとされるので、食事の際に気にかけておくと良いでしょう。
ビタミンDは多い?
「キクラゲにはビタミンDが多い」とする記事もまたよく見かけます。
ちなみに、黒キクラゲとアラゲキクラゲは、乾燥状態で100g中それぞれ85μg、アラゲキクラゲで130μgにもなります。
でも、乾燥状態で100gものキクラゲ食べる人はいませんよね。
女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏(監修)によれば、成人男女のビタミンDの1日の摂取目安量は5.5μg。
普通一度に食べる分量が乾燥黒キクラゲだと2枚(2g)程度で、それに含まれるビタミンDは1.7μgとしています。
この数字は、乾燥状態の黒キクラゲに含まれるビタミンD85μgの2g分を計算したものです。
キノコ類のビタミンDは、干されることによって生まれるので、生のキクラゲにはビタミンDはほとんど含まれていません。
干し椎茸を数時間日光に当てるだけでも、ビタミンDは増えるとされるので、キクラゲにも同じことが言えると思います。
キクラゲを食べる前に、数時間日光にあてて見るのもいいかもしれません。
参考 : 「ビタミンDを多く含む食品」(PDF)
5 キクラゲの下ごしらえ
生キクラゲ
生のキクラゲは、もちろん戻しは不要です。
ただ加熱して食べるのが原則なので、サラダや和えものなどにする場合は、湯通ししてから使います。
黒キクラゲ、裏白キクラゲの戻し方
一般的な戻し方
キクラゲもそうですが、乾物って、どれくらいの時間戻したらいいのかがわからないから手を出しにくいという人も多いですよね。
実は、キクラゲの場合、大きさや厚さによって戻し時間に大きな差があります。
黒キクラゲは、小さければ15分も水に浸けておけば戻るものもありますが、1時間程度は水戻しするのを勧めるキクラゲ生産者さんが多いです。
一般的には、裏白キクラゲの方が長い時間がかかります。
中にはしっかり戻るまでに半日ほど要するものもあります。
戻しすぎても問題はないので、私は、昼、あるいは夜に使おうと思ったら朝のうちに、あるいは前日から水に浸けて冷蔵庫においておくことが多いです。
戻し率
キクラゲは、ものにもよりますが、一般に、戻すと7〜8倍程度の大きさになります。
キクラゲをはやく戻したい〜NHK「あさイチ」推奨の炭酸水戻しをやってみました

手前が黒龍江省の黒キクラゲ、奥は山形県鶴岡市の鈴木さんの裏白キクラゲ
乾物マジックマスター講座の中で、おまけとしてキクラゲの戻し方による差を実験してみたことがあります(2019年10月)。
NHKの「あさイチ」で紹介されたという、炭酸水と砂糖とお湯で戻す方法で、どう食感が変わるのか、10名の皆さんとやってみたのです。
戻し方は、以下の2種類を採用しました。
- 一晩冷蔵庫に入れて戻したもの
- ぬるま湯に砂糖と炭酸水を入れた中で30分戻したもの
*番組では、約40℃の湯1Lに対し、砂糖5gを加え溶かし、湯に対して1/4量=この場合250mlの炭酸水を加える)とのことなので、その割合で戻してみました。
(後述の林浩勝さんの方法を紹介したものと思われます)
使ったキクラゲは、山形県鶴岡市の鈴木農園さんの裏白キクラゲと、先にご紹介した黒龍江省の圧縮黒キクラゲです。

鈴木農園さんのキクラゲを炭酸水で戻す

炭酸水で戻している鈴木さんのキクラゲ

炭酸水戻し30分(左)と冷水戻しのキクラゲ
写真をご覧いただいてわかるように、左の炭酸水戻しは、冷水戻しほど大きく戻っていないのがわかります。
鈴木さんのキクラゲは、元々、一般のキクラゲよりはかなり大きくプルプルした食感なのですが、シャキッとした食感になりました。

黒龍江省の黒キクラゲの戻し方による比較
黒龍江省の黒キクラゲは、上にも書いたように、そもそも冷水で長い時間かけて戻しても開き切るようには戻りません。
元々シャキシャキした食感が、炭酸水戻しだとさらにシャキッとしました。
鈴木農園さんの裏白キクラゲに比べると、食感にそれほど大きな差は感じられませんでした。
炭酸水&砂糖戻しで、食感や戻す速さが変わる理由
すでにネット上からは消されてしまっていますが、2019年12月26日に公開された、中国料理人 林浩勝さんによる解説がNHKのサイトに掲載されていました。
(テレビ番組の記事は、一定期間がすぎると消去されることが多いので、気になるとevernoteに保存しています。これもそうした記事の一つでした)。
それによると、浸透圧と炭酸の泡がポイントとのことです。
- 炭酸水を加えることで、炭酸の泡がきくらげの表面にぶつかります。その振動で組織が開きやすくなり、少しの時間でも水がきくらげに染み込むため、プリップリになる
- ぬるま湯だけで(30分で)戻したものと、砂糖と炭酸水を使った裏技を比べると、裏技の方が、1.5倍もプリプリに
- お湯に砂糖を加えると、きくらげの水分の濃度に近づくため、(浸透圧の関係で)栄養の流失が止まる
熱湯で戻すのはNG
なお、この記事では、熱湯で戻すのはNGとされています。
高い温度の湯で一気に戻そうとすると、均一に戻らずムラができ食感が悪くなる上に、組織が壊れ栄養素が抜け出してしまいます。
「水で5時間戻すのがベスト」とも書かれています。
さて私は、水で一晩戻す方がラクだし、材料も水だけで済むので、私は冷蔵庫半日戻し派でいこうと思います。
戻したら石突(イシヅキ)をとる

キクラゲの石突をとる
キクラゲにも、石突があります。
大きなものとそれほど気にならないものがありますが(上記写真の石突はかなり小さめ)、舌に触るので包丁で切り取っておきましょう。
6 キクラゲの保存法
乾燥キクラゲの保存法
乾燥させたものは、常温保存が可能です。
半年から、長いものだと2〜3年までの設定がされているようです。
戻したキクラゲの日持ち
生のキクラゲや戻したキクラゲは、冷蔵庫で3〜4日程度で使い切るのが良いと個人的には思っていますが、山形県鶴岡市のキクラゲ農家の鈴木農園さんは、冷蔵保存し、1週間で使い切るのがおすすめとしています。
冷凍保存と解凍の仕方
戻したキクラゲは、冷凍して保存することも可能です。
汁ものや炒めものの時には、解凍せずにそのまま使うことができます。
そのためにも、冷凍する前に石突を取り除いておくと良いでしょう。
サラダや和えものなどに使う時には、解凍と加熱をかねて湯通しして使いましょう。
生キクラゲは、干して保存する
生のキクラゲが使いきれない時は、干してしまえば常温で長期間保存が効きます。
下の写真は、小さなサイズのアラゲキクラゲをたくさんいただいた時に干した時のものです。

生のアラゲキクラゲ
2日でこのくらいに乾きました。
裏と表の色が違うのがご覧いただけると思います。

アラゲキクラゲを干してみた
7 キクラゲの活用法、レシピ
スープやお味噌汁に

キクラゲをスープに
スープやお味噌汁に入れて食感を楽しみましょう。
「お味噌汁に?」と驚く方も多いのですが、お味噌汁ともあって美味しいですよ!
鍋物に

激辛火鍋にキクラゲはマスト!

ある日の我が家の火鍋。一番左にキクラゲが写っているのが見えるでしょうか
娘は、北京在住時、週末に、火鍋の本場重慶まで飛行機に乗って食い倒れ旅行に出かけるほどの火鍋好きです。
そんな娘の指南で、我が家の火鍋のレベルも上がりました。
娘によれば、「火鍋にキクラゲは絶対に外せない」のだそうです。
鍋にキクラゲを入れるのは新鮮でした。
食感が心地よく、今では我が家では火鍋以外の鍋にも入れるようになりました。
ご飯に合うおかず
きくらげのポン酢炒め
きくらげのポン酢炒めは、本当にお手軽。
生きくらげはもちろん、乾燥きくらげでも戻してさえおけば、一品足りない時にも便利です。
豚肉を加えて作れば、メインのおかずにもなります。
お酢を中国のものに替えると、ぐっと本場風に。
そんなヒントも満載のレシピは、以下のリンクからご覧ください。
初出 :東急百貨店東横店Food Show のサイトのためにレシピを作りました。
高野豆腐とキクラゲ入り肉味噌

高野豆腐とキクラゲ入り肉味噌の丼仕立て
材料
- 合い挽き肉 150g
- 乾燥きくらげ 10g
- 高野豆腐 2枚
- スライス干し椎茸 5g
- 玉葱 1/2個
- トマトジュース(有塩)200ml
- 八丁味噌 (なければ味噌、赤味噌が望ましい) 大さじ1
- 甜麺醤 小さじ2
- 油 少々
- ゴマ油 少々
作り方
- キクラゲを戻したら、石突きを除いてざく切りにする。
- 高野豆腐は水に両面30秒ほどつけて柔らかくしたら、1cm角に切る。
- スライス干し椎茸は手で小さく割ってから、かぶるくらいの水に15分ほど浸けて戻し水を切る(戻し汁は捨てない)。
- 玉葱は、みじん切りにする。
- 鍋に油を熱し、1~4を入れて炒め、肉の色が変わったらトマトジュースと八丁味噌、甜麺醤、3の戻し汁を加え、煮詰めるように火を通す。
- ぽってりしたら、ゴマ油をひとたらしして風味をつける。
*あれば、トウチ大さじ1/2を加えて作ると、より深みのある味に。
*ご飯にのせて食べても、レタスなどで包んで食べても。豆腐にのせてダブル豆腐を楽しんでもおいしい。
定番!卵と豚肉とキクラゲの炒めもの(木須肉)

キクラゲと豚肉の炒め物
木須肉(ムースーロウ)と呼ばれる料理は、キクラゲの炒めものの定番ですね。
基本は、卵と豚肉、キクラゲが入ります。
日本ではムースーロウと書く人が多いですが、mù xū ròuムーシューロウの方が近いと思います。
ちなみに、英語ではMoo Shu Porkと呼ばれ、アメリカでも人気の中国料理の一つです。
本場中国のレシピ動画(英語字幕付き)
木須肉のレシピは、日本のサイトでいくらでも出てくるので、せっかくなら本場のシェフが教える動画を貼っておきます。
英語字幕がついています。
なるほど〜と思うところがある一方で、油の使い方がすごい!とちょっと驚いてしまいます。
肉を水洗いするのも新鮮です。
この動画の中で、キクラゲと一緒に処理しているのは、金針菜(キンシンサイ、ユリ科のホンカンゾウの花の蕾)です。
金針菜には中国産と台湾産がありますが、台湾の方が大ぶりで黄色いものが多い印象です。
ハンバーグやミートボールなどに刻んで入れて

ローズマリーの風味を効かせたカントリーソーセージにキクラゲノみじん切りを入れて
サラダに
黒&白きくらげのサラダ

黒白キクラゲのマスタード風味サラダ
材料
- 黒きくらげ 白きくらげ 各5g(乾燥状態で)
- ドレッシング(オリーブオイル:白ワインビネガー:塩=9:3:1程度の割合で。胡椒少々)
作り方
- 黒きくらげと白きくらげは上記の要領で下ごしらえする。
- ドレッシングは上記の割合で合わせ、泡立て器でよく混ぜたら1に適量かける。
- レタスや貝割れなどを加えても色が涼やかできれいです。
- ドレッシングに粒マスタードや柚子胡椒を少々加えても美味。アレンジを楽しんでください。
キクラゲのおかずサラダ

キクラゲのおかずサラダ
トマト、きゅうり、茗荷とともに、下ごしらえしたキクラゲを酢醤油で和えて、ゴマ油をひとたらし。
炒りごまをたっぷりふって。
冷しゃぶと合わせれば一品でメインのおかずにもなりますよ。
和えもの
キクラゲと納豆の和えもの

キクラゲ納豆
材料
- キクラゲ 5g
- 納豆 40g
- 白ごま 小さじ1
- ごま油 数滴
- 醤油 適量
- 長ネギ 適量
作り方
- キクラゲは戻して石突を取り除いた後、みじん切りにし熱湯を回しかける。
- 納豆、指でひねってつぶした白ごまを加え混ぜ、ごま油と醤油で調味したら、みじん切りにした長ネギを飾る。
そのままつまみとしても、ご飯にかけても美味しいです。
麺やご飯ものに
イクラの醤油漬けと生キクラゲの丼

イクラとキクラゲの丼
材料
- イクラの醤油漬け 大さじ6
- 生キクラゲ 2枚
- きゅうり 1/4本
- 醤油(好みで) 適量
- ご飯丼2杯分
作り方
- 生キクラゲは熱湯でさっと茹でたら石づきを切り落とし、千切りにして粗熱を取る。
- きゅうりは千切りにし、少量の塩(分量外)でもんで数分おき、水気を絞る。
- 丼にご飯を盛り、1、2、イクラの醤油漬けを混ぜたものを載せる。
このレシピは、東急東横店FoodshowのHPに掲載されたものです。
乾物たっぷり焼きビーフン

キクラゲたっぷりビーフン
上の写真で作った時とは少し具材が違いますが、2020年5月20日に放送されたNHK「ひるまえほっと」でご紹介したレシピのリンクをはっておきます。
作り方は同じです。
NHK 乾物たっぷり焼きビーフン
スイーツ
キクラゲと昆布入りベトナム風スイーツ

キクラゲ入りベトナム風スイーツ
ベトナムでチェーと呼ばれるスイーツがあります。
現地でも実際、キクラゲや昆布が入っているものもあるんですよ。
皆さんとても驚かれるのですが、試食すると決まって「これ、あう!」「美味しい」という声が上がります。
(NHK ごごナマ 知っトク!らいふ 2018年10月11日放送にてご紹介)
温めても、冷たくしてもおいしいです。
材料
緑豆(乾燥状態)50g、きくらげ 6g、すき昆布 1g、ココナッツミルク(400g缶) 1缶、蜂蜜 大さじ2、バナナ(大)1本(正味160g程度)
作り方
- 緑豆は一度茹でこぼしたら(水から茹でて沸騰したら水を捨てる)、新たにたっぷりの水を加え、35分ほど柔らかくなるまで煮て水を切る。
- きくらげは水に漬けて柔らかくなるまで戻し、千切りにする(厚さや大きさにより戻し時間には15分〜45分ほどの幅がある)。
- すき昆布は熱湯をまわしかけて戻し、水を切る。
- バナナは1cmの輪切りにする。
- ココナッツミルクに蜂蜜を加え混ぜ、1〜4を加えて冷やす。
*すき昆布については以下を参照ください。
まとめ
キクラゲについて、種類、戻し方、保存方法、レシピについて書いてみました。
ぜひ、美味しいキクラゲ料理を楽しんでくださいね。
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