豆をもっと食べたいと思っても、戻すのにも茹でるのにも時間がかかる、と思っている方も多いと思います。
でも、戻さずに使える豆や、茹で時間が短い豆もあるんです。
その一つがスプリットピー(Split Pea)。split=割る、ですよね。
さてどんな豆なのか、どんな料理にむくのかをご紹介しますね。
(2021年8月23日加筆修正)
目次
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1 スプリットピーとはどんな豆?
原料はえんどう豆
スプリットピーとは、豆の品種ではなく、乾燥えんどう豆が半分に割れたもののことを指します。
青えんどうから作る、緑色のグリーンスプリットピーと、白(黄)えんどうから作る黄色のイエロースプリットピーが市販されています。
日本で栽培されているえんどう豆は、主に青えんどうと赤えんどうで、白(黄)はほとんど作られていません。
青えんどうは、煮豆、甘納豆、うぐいす餡、炒り豆、フライビーンズなどに使われます。
また、赤えんどうは、みつ豆や豆大福などに使われています。
欧米やインドで広く使われていますが、日本では少し大きなスーパーでないと、なかなか見当たらないかもしれません。
とても便利で、美味しいんですけれどね。
参考 :日本豆類協会「えんどう」
レンズ豆(レンティル)との違い
よく混同する人がいるのですが、レンズ豆は、えんどう豆ではなく、レンズ豆という別の豆です。
割ったからこの形になったのではなく、もともとこういう形をしています。
エンドウ豆は自然に二つに割れる?
実は、以前から疑問に思っていることが二つありました。
- なぜ、スプリットピーはエンドウ豆だけなのか?
- 一つ一つ豆を割るなんて、大変なこと。人件費がよほど安いのか?それとも機械で割るのか?
その後、エンドウ豆は、①皮を剥いて②乾燥させると、自然に二つに割れると知りました。
とはいえ、それだけでは完全には割れなかったり、割れるまでに時間がかかったりするので、手や機械を使ってさらにきっちり割るプロセスを経る場合もあるそうです。
ちょっと冗長ですが、こんな動画を見つけたのでご参考までに。
皮を剥いて乾燥させると、真ん中で二つにパックリ割れるとは、面白いですよね。
スプリットピーの栄養
原料はえんどう豆なので、その栄養に準じます。
特に豆類の中で突出した性格を持つわけではなく、不溶性食物繊維が多く含まれ、タンパク質と炭水化物が主成分です。
日本豆類協会のHPには、乾燥させた状態での栄養成分と、茹でてからのものとが、表にまとめられています。
細かく知りたい方は、こちらをご参照ください。
参考 : 日本豆類協会「豆の栄養成分表」
2 スプリットピーの使い方
戻しは不要
スプリットピーは、戻す必要がなく、そのままスープなどに入れて煮ることができます。
ご飯に炊き込む
もう20年以上も前のことですが、当時近くに住んでいたインド人女性から、イエロースプリットピー入りの炊き込みご飯を作ってもらったことがあります。
クミンやマスタードシードなどのスパイスの香りを立てて、少量のターメリックで色をつけて豆を炊き込むだけだったのですが、とても美味しかったのを記憶しています。
彼女は、圧力鍋でご飯を炊いていました。
グリーンスプリットピーのシンプル炊き込みご飯
炊飯器や土鍋など通常の圧力で炊く場合は、米を浸水するときに、スプリットピーも同時に加えるといいでしょう。
材料
- 米 2合
- グリーンスプリットピー 大さじ2(30g程度)
作り方
- 米は研いで普通に水加減する。
- グリーンスプリットピーと大さじ2の水(分量外)を1に加えて、30分浸水したら、普通に炊き上げる。
茹でてサラダに
サラダなどに使う場合は、20分ほど茹でて食感を残すのもいいでしょう。
ちょっと表面が煮崩れるくらいの方が好きという方は、30分茹でましょう。
それでも豆の食感はしっかり残っています。
スープやカレーに
スープで楽しむなら、30分以上火を通しましょう。
カレーでも同様です。
少し煮崩れて柔らかくなった感じが好きだと、1時間程度は煮る必要があります。
鶏肉とグリーンスプリットピーのクミン風味
この写真は、鶏もも肉と玉ねぎ、じゃがいもと一緒にクミン風味でコトコト煮たものです。
ざっくりした作り方は以下。
作り方
- 油にクミンシードを10粒ほど入れて弱火で香りを立てる。
- 玉ねぎの薄切りを炒める。
- 鶏肉を加えて炒め、色が変わったら鶏ガラスープをひたひたに注ぎ入れる。
- グリーンプスリットピーとメークインを入れる(煮崩れやすいじゃがいもなら少し後で投入)。
- 45分から1時間くらい、豆が柔らかくなるまでコトコト煮込む。
好みで、2の時にニンニクを一緒に炒めたり、3でベイリーフ(ローリエ)を加えて煮るのもオススメです。
ブラウンレンティルでも同じ料理を作るのですが、より豆の食感を楽しみたいとなるとグリーンスプリットピーで作ります。
レンズ豆は柔らかく煮崩れやすいですが、スプリットピーは、茹で上がっても食感が残ります。
さて、こんなスプリットピー、ちょっと使ってみようかなという気になってくれたら嬉しいです。
富澤商店さんでは、グリーンスプリットピーの扱いがあります。
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