手作り粒マスタードの作り方、保存法、料理レシピ〜料理本著者が解説

自家製マスタード

粒マスタード、実は、手作りできるんです。

それも、本当に手間なく。

自家製なら、好みの味にアレンジも可能。

手作りマスタードの作り方、保存方法、料理への活用法、レシピをお伝えします。

(6/26/2023加筆)

1 自家製粒マスタードの材料

材料リスト

基本のマスタードを作るのに、用意する材料は4つです。

私が普段仕込む分量は、

  • ブラウンマスタードシード 大さじ1
  • イエローマスタードシード 大さじ1
  • 白ワインビネガー 大さじ2
  • 塩 小さじ1/4強

これだけです。

甘めが好きな方は、好みで砂糖や蜂蜜などを加えるといいでしょう。

ブラウンとイエローのマスタードシードの違い

マスタードシードは、アブラナ科の一年草の種です。

辛さ 苦味 香り
ブラウン 小さめ 強い 強い 強い
イエロー 大きめ マイルド マイルド マイルド

ブラウンマスタードシードは、イエローより香りと辛味が強いです。

苦味も強めです。

イエローマスタードシードは、粒がブラウンより少し大きく、辛味はマイルドです。

この二種類を混ぜることで味わいが深くなるように感じて、私は混ぜて使っています。

合計で大さじ2あればいいので、苦味が苦手な人は、イエローマスタードシードだけで作る、あるいはブラウンマスタードシードの割合を減らすなどしてみてください。

とくにブラウンは、普通のスーパーではなかなか手に入らないので、amazonのリンクを貼っておきますね。

マスタードシードは、他にも、インド風カレーを作る時などに使えます。

ちなみに、その時は油に香りを移すように加熱して使うのが一般的です。

2 自家製粒マスタードの作り方

  1. マスタードシードを、水に2〜3時間浸ける。
  2. 1の水を切って、すり鉢ですり潰す。
  3. 白ワインビネガーと塩を加え混ぜる。
  4. 清潔な瓶などに保存する。

作業は、これだけです。

イエローマスタードとブラウンマスタード

イエローマスタードとブラウンマスタードを水に浸けます

浸しておくと、ぬるっと滑りが出てきます。

マスタードシードを潰す

マスタードシードを潰します

マスタードシードを潰す

潰すと香りと粘り気が出てきます

瓶に入れた手作りマスタード

清潔な瓶に入れて冷蔵庫に保存します

すり鉢がない場合は、スプーンの背などで潰すこともできます。

浸しておく時間が短いと硬いままなので、その場合は特に、長めに浸水してからにするのがオススメです。

仕込んでから最低1日、できれば2日くらいおくと、味が馴染んで美味しくなります。

仕込んですぐは、ブラウンマスタードの苦味が立って、あまり美味しいと思えないかもしれません。

以前、このレシピを試してくれた方が

「初めはえ??と思ったのですが3日したら、ものすごく美味しくなりました」

と、SNSに投稿してくれたことがありました。

潰し方で粘り気が変わる

手作りマスタード

よく潰すと、香りと粘りが出ます

香り 粘り 食感
よく潰す 強い ねっとりした食感 少なめ
軽く潰す マイルド 粘りが少ない プチプチ

よく潰すと香りもたち、粘り気が出てねっとりした食感になります。

あまり潰さないと、粘りが少なく、粒が残っている分プチプチした食感を楽しめます。

お好みの潰し加減を見つけるのも、自家製の楽しみの一つですよね。

手作りならではのアレンジ

マスタードと言えば、フランスのディジョン。

1999年にディジョンを旅した時、タラゴンなどのハーブを加えたもの、カシスなどのフルーツを加えたもの(ピンク色になります)など、マスタードの種類の多さに驚きました。

カルダモンなどのスパイスを足すのも、エキゾチックな味わいになってよさそうです。

白ワインビネガーではなく、好みでりんご酢やシェリービネガー、フランボワーズビネガーなどを使うのも良いでしょう。

3 自家製粒マスタードの保存方法

材料はどれも常温保存できるものですが、市販のマスタードも蓋を開けたあとは冷蔵庫に入れるようにしているので、冷蔵庫に入れています。

美味しくてすぐに食べ終わってしまうので、実際どこまで長くもつかはわからないのですが、1ヶ月は全く問題なく保存できます。

4 自家製粒マスタードの使い方、料理レシピ

ソーセージとマスタード

ソーセージにマスタードは定番の組み合わせ

ソーセージやシュークルト、ジャーマンポテトやポトフに添える、は定番ですよね。

切り干し大根の粒マスタード風味のサラダ

切り干し大根のマスタード風味サラダ

NHKのサイトにレシピを掲載していただいていますので、ご覧くださいね。

まる得マガジン「ヨーグルトでもどす乾物レシピ」

がNHKのホームページ改変で消されてしまったので以下ご参照ください。

材料(2人分)

切り干し大根20g、ヨーグルト100g(5倍戻し)、ロースハム薄切り2枚、かいわれ大根 10g、粒マスタード適量、塩・胡椒 各少々

作り方
  1. 切り干し大根とヨーグルトをよく混ぜて、蓋つき容器に入れ、冷蔵庫で8時間戻す。
  2. ロースハムは千切りに、かいわれ大根は半分に切り、粒マスタード、塩、胡椒で調味する。

 

粒マスタード入りドレッシング

マスタードドレッシング

マスタードドレッシング

  • オリーブオイル 大さじ3
  • 白ワインビネガー 小さじ2
  • 粒マスタード 小さじ1
  • 塩 小さじ1/3

これをしっかり混ぜるだけです。

白身魚のフランス風粒マスタードクリームソース

白身魚のマスタードクリームソース

白身魚のマスタードクリームソース(調理途中、これに火を入れます)

生クリームとマスタード、白ワインを白身魚の切り身にかけて蒸し煮にすると、10分ほどでフランス風の料理の出来上がりです。

私はでも、オーブンで作る方が好きで、こんな作り方をしています。

材料
  • 白身魚の切り身 2枚
  • 塩・胡椒 各少々
  • 玉ねぎ 薄切り 1/4個分
  • ディジョン風ソース
    • 辛口白ワイン 60ml
    • 生クリーム 45ml
    • 粒マスタード 大さじ2
    • ベイリーフ 1枚
作り方
  1. 白身魚に塩胡椒する。
  2. ディジョン風ソースの材料を混ぜ合わせる。
  3. 耐熱皿に、玉ねぎをひいた上に1を並べ、2を回しかける。
  4. 180度のオーブンで40分ほど焼く。
    *蒸し煮にする場合は、3をフライパンに入れて蓋をして火を通します。

下の写真は、乾物マジックマスター講座でご紹介している、わかめ入りバージョンです。

フライパンで、蒸し煮にして作っています。

白身魚とわかめのマスタードクリームソース

白身魚とわかめのマスタードクリームソース

ハンバーグに自家製粒マスタードを添えて

ひじき入りミニハンバーグにマスタードを添えて

ひじき入りミニハンバーグにマスタードを添えて

大豆とベーコンの粒マスタード炒め

大豆とベーコンのマスタード炒め

ベーコンと大豆などを炒めて、醤油とマスタードで調味

材料
  • ゆでた大豆 200g
  • ベーコン 細切り 50g
  • オリーブオイル 少々
  • 玉葱 1cm角切り 80g
  • しめじ 小房に分けて2cm長さに切る 50g
  • 粒マスタード 大1
  • 醤油 小さじ1
作り方
  1. フライパンにオリーブオイルをひき、ベーコンと玉葱を炒める。
  2. しめじと大豆を1に加え炒めたら、粒マスタードと醤油で味を調える。

鶏肉のアプリコットマスタードソース

鶏肉のアプリコットマスタードソース

鶏肉のアプリコットマスタードソース

ざっくりした作り方

  1. 玉ねぎ、マッシュルーム、鶏もも肉をオリーブオイルで炒める。
  2. 鶏ガラスープをひたひたに加え、杏ジャムとバルサミコ酢、白ワインを加える。
  3. 塩で味を調え、粒マスタードを入れて味を引き締める。

手作りマスタードは、とってもかんたんに作れます。

ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
東大法学部卒。外資系金融機関等を経て、娘の重度のアトピーをきっかけに食の世界に。

食には未来を変える力があるという信念のもと、今のライフスタイルにあった乾物や米粉の活用法を中心にレシピを開発している。
料理教室の開催、企業向けメニュー開発、研修など多数。

料理を自由に発想でき、毎日の料理が楽しくなる独自の「ピボットメソッド」を考案。個人やメニュー開発が必要な方向けのトレーニングも行っている。

著書14冊。メディア出演多数。

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