混ぜるだけで固まる柿プリンの謎

混ぜるだけ柿プリン

今年(2020年)はとにかく柿に恵まれたので、あれこれ楽しんでいます。

そういえば去年ある方が柿プリンについて書いていたなあ〜と思い出して作ってみました。

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1 柿プリンを作ってみました

一時流行ったという話も聞いたので、ご存知の方も多いのかもしれませんが、こんな風に作ってみました。

柿は皮を剥いてタネをとって牛乳と一緒にフードプロセッサーにかけます。

牛乳は、柿の重さに対してだいたい半分くらいの感じでしょうか。

シナモンパウダーとカルダモンパウダーで風味づけ。

シナモンだけでもいいのですが、私はシナモンとカルダモンのミックスが好き。

ココットに移して冷蔵庫に入れて7~8時間。

朝にはちゃんと固まっていました。

作っていた柿チップスをトッピング。

自家製柿チップスの作り方と食べ方アイディア

混ぜるだけ柿プリン

調べてみたところ、東京多摩青果株式会社のHPに柿プリンについて詳しい記載がありました。

柿をミキサーにかけた柿ペーストと牛乳を、2:1だとぷりっぷりんで、4:1だとだらだら。

え?牛乳の割合が多い方がぷりっぷりんなの??

これはちょっと不思議な感じです(今度試さなくちゃ!)。

このサイトには、低脂肪乳や生クリームで固めてみた結果も書かれていますので、参考までに。

多摩青果の柿プリンについてのPDF
http://www.tamaseika.co.jp/wp/wp-content/uploads/2012/10/10%E6%9C%88%E6%9F%BF1.pdf

2 柿と牛乳、なぜ固まる?

では、なぜ柿と牛乳を一緒にすると固まるのでしょうか?

牛乳が固まるといえば、インドのチーズ、パニールは、レモンなどを加えて加熱することで固まります。

これは牛乳のタンパク質が熱と酸によって凝固するからとされます。

柿にはそんな酸はありません。

で、なぜ固まるか、ですが、ペクチン説とタンニン説があるようです。


<ペクチン説について>

ペクチンは、ジャムを作るときに加える成分。

食品添加物としても売られていますが、果物などにも含まれています。

例えば、ジャムを作るときにレモンを加えるのがそれ。

ただ、柿のペクチン含有量は他の果物に比べると低いとされます。
(0.55~0.99%。ちなみにゆずなどの柑橘類は3%超)

柿と同等程度のペクチン含有量のものには、りんご、バナナ、キウイ、イチゴなどがあります。

(栄養学雑誌 「果実類・果菜類および種実類のペクチン含有量について」 川端 晶子, 澤山 茂瓜生 恵子 https://www.jstage.jst.go.jp/article/eiyogakuzashi1941/32/1/32_1_9/_article/-char/ja/

もしペクチンが固まる理由なら、こうした果物でも同じことができるはずですよね。

ただ、一般社団法人日本植物生理学会のサイエンスアドバイザー勝見允行さんは、

ペクチンはCaと結合してゲル化しますが、し易いのはメチル化が低いペクチン

としていますが、柿はメチル化が低いか高いかはわからないとも。

う〜ん、ますますよくわからないです。


<タンニン説について>

いくつかのサイトでは、プリン状になるのは柿のタンニンによる作用とされているのですが、一般社団法人日本植物生理学会のサイエンスアドバイザー勝見允行さんは、違うのではないかと指摘しています。

参考ページ : https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=3411

タンニンはタンパク質と結合して複合体をつくり沈殿(凝固)を起こさせるので、牛乳のタンパク質カゼインが固まることは考えられる。ただそれはゲル化ではなく、これによってプリンようの物ができるとは思えない。タンニンの関与が全くないとは言い切れないが、プリンができるのはやはり、ペクチンとCaによるものだと考えてよい

という内容。

でも柿といえば柿渋。

タンニンなのではないのかなあ、と感じてはしまうのですが、、。

<結論>

う〜ん、ペクチンとカルシウムの結合なのか、タンニンとタンパク質の結合なのか、その両方なのか。

結局あれこれ調べたのですが、結論がでず、、。

まあ、美味しかったので良しとします。

また作ります。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

サステナブル料理研究家/一般社団法人DRYandPEACE代表理事
東大法学部卒。外資系金融機関等を経て、娘の重度のアトピーをきっかけに食の世界に。

食には未来を変える力があるという信念のもと、今のライフスタイルにあった乾物や米粉の活用法を中心にレシピを開発している。
料理教室の開催、企業向けメニュー開発、研修など多数。

料理を自由に発想でき、毎日の料理が楽しくなる独自の「ピボットメソッド」を考案。個人やメニュー開発が必要な方向けのトレーニングも行っている。

著書14冊。メディア出演多数。

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